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日本の中学、定時制高校、海外の高校、3つの学校を通じて感じたこと。- まゆさん

こんにちは!
今日は来てくれてありがとう!

はじめまして、まゆと申します。
よろしくお願いします!

さっそくだけど、簡単に自己紹介してもらってもいいかな?

はい、
起立性自律神経調節障害(OD)と人間関係の悩みが理由で中学2年生で不登校になり、卒業後は定時制高校に進学しました。

高校在学中に1年間の留学を経験し、現地の高校で寮生活を送りました。現在は海外の大学で国際開発学を学んでいます。あっという間に3年目に突入した海外生活ですが、好きな事を学びながらのびのびとした生活を送っています。
今回は私の不登校の経験を振り返って、その後どんな経験をして今に至るのかをお伝えしたいと思います。

ありがとう。聞きたいことがたくさんだ、楽しみ。
まずは、中学の時に不登校になったきっかけについて聞いてもいいかな?

小学校6年生の夏にODの診断を受けました。
中学校に入って新しい友人に出会うなど環境が変わりましたが、部活をして塾に通い、少し休みがちではあったものの普通に学生生活を送っていました。

元々勉強が得意で、中学1年生の試験で学年トップの成績を修めました。それがきっかけで何故か周囲から浮いてしまい、クラスや部活で嫌がらせを受ける日々を過ごすようになりました。
仲が良かった友人とも気まずくなってしまい学校に行っても誰とも話さず、部活では厳しい上下関係にも悩んでいました。
そうした事がストレスとなりODが悪化してしまい、朝起きられない・酷い頭痛などの症状に日常的に悩むようになりました

当初は通院をして薬を飲み、遅刻してでも学校に行っていましたが、それすらも嫌がらせの材料になってしまって精神的にも行くのが怖くなり、中学2年生の春から卒業までのほぼ丸2年間を自宅で過ごしました。
事態を大ごとにしたらまた悪目立ちするのではと思い、いじめのことは家族には言えず、欠席の理由については体調不良だと言い続けていました

そうだったのか、、不必要な嫌がらせや部活での人間関係が状況を悪化させてしまったんだね。
学校に通っていないときは主に何をしていたの?

不登校の最初の1年程は何もやる気が起きませんでした。
基本的には昼頃に起きて、一日中テレビを付けてソファに座っている生活でしたが、たまに学校のことを思い出して精神的に不安定になり過呼吸を起こすこともありました。

病院を内科から精神科に変えましたが1度行ったきり、カウンセリングで自分の事を話すのが怖くて行かなくなってしまいました。代わりに母が定期的に通って私の様子をお医者さんに話していました。当時は自分も混乱していて、「学校に行けない自分が悪い」「いじめられるのも周りに馴染めない自分のせいだ」と考えていました。

しかし今振り返ると、ただその『学校』の環境が私には合っていなかったんだと思います。

勉強に関しては、勉強が出来たことで嫌がらせのターゲットになった為、学ぶことが嫌になってしまい不登校になって以来塾も辞めて自宅学習なども全く行なっていませんでした。
幼少期から近所の英会話教室に通っていたのですが、学校に行かなくなってから1年程は教室も一旦辞めていました。

ですが、不登校になってから、自分ってどんな人間なんだろうと自問自答するようになり、ひとつだけ「英語が好き」という自分らしさを見つけました

その時点でまだ卒業直後の進路については考えていませんでしたが、英語を極めたい!留学したい!と思うようになり、それを手繰り寄せるように前を向き始め、中学校3年生で英会話教室に通うことを再開しました。

中学校には登校しないまま卒業しましたが、留学の夢を叶えるために定時制高校に進学しました。高校の自己推薦書にこう書いたのを覚えています。
「私は高校生のうちに留学したいと考えています。そのために今必要な事は日本の学校に通う事です。それは一番勇気がいる事ですが、私にとって留学はそれだけ意味のあることだと思っています。」

自分が得意だった勉強に向き合えなくなってしまった時期があったのは辛いことだけど、時間をかけてゆっくり自分に向き合うことで、「英語がすき」という自分を見いだすことができたんだね。
今の海外の大学に出会えたきっかけはなんだと思う?

現在通っている大学にたどり着いたきっかけは、
・日本の高校の定時制高校
・高校留学した海外の高校
この2つの学校との出会いです。順番にお話したいと思います。

1つ目は日本で通った定時制高校です。
定時制高校に進学した理由は、全日制高校に通う自分が想像できず、また不登校になってしまうのではないかという不安を抱いていたからです。
そんな理由で進学した高校で、私が嫌っていた『学校』とは違う、新しい学校の形に出会いました。
私の母校では生徒の半数近くが不登校経験者というぐらい同じような経験をした人が大勢いて、色々なバックグラウンドを持った生徒を受け入れ、サポートしています

そこで私が感じたのは高校での『学校と生徒』、『生徒と生徒』の関係性の違いです。それぞれがアルバイトをしながら学校に通ったり、通学に対して不安を抱えていたりしましたが、先生方がその全ての経験を尊重している姿が印象的でした。

私も高校1年生の秋からアルバイトを始め、高校生活との両立をしながら留学資金を貯めていました。中学生の頃は先生と話すことを避けていた私も、高校時代は「こんな事がしてみたい」とよく先生方に相談していました。そして、その度に応援の言葉をかけて頂きました。生徒同士も集団意識が良い意味で薄いこともあり、学校特有の人間関係に悩むこともありませんでした。

私が通っていた高校では学校という場所が全てではなく、それぞれの生徒が学校と職場などの複数のコミュニティに所属しながら社会に関わっていて、それが私にとっても学校に行かなかくちゃいけないというプレッシャーからの解放に繋がりました。
そんな少し変わった学校で高校生活を過ごすうちに、自分が『学校』という場所を一緒くたにしていたところがあるのかもしれないと感じるようになりました。

2つ目は留学をした海外の高校(高校2年生の春から1年間)です。

その学校では、日本と海外の学校の違いを身をもって体験しました。
特に印象に残っているのは、日本では冷やかされる事が多い成績優秀者が、留学先ではとてもプジティブで素直な評価を受けていた事です。
生徒たちが堂々と自信を持っている姿が私にはとても輝いて見え、私も自分の能力に胸を張れるようになりたい、そんな場所で思いっきり勉強したいと思うようになりました。海外大学の進学を考え始めたのもこの頃でした。

実際に日本の外で挑戦をしてみて、私が行けなかった中学校と留学前に通っていた定時制高校、そして留学先の高校の3つの学校を比較する事が出来ました。
そして、その3つの学校がそれぞれ違っている、全て同じ『学校』という括りにしてはいけないということに改めて気がつきました。

私が個人的に一番合っていた環境が海外の個性を尊重する文化だと感じたので、一度日本の定時制高校に戻って卒業をしてから、海外大学に進学する意思を固めました。

『学校』という場所に対して苦手意識と恐怖心さえも持っていた私が今、大学で充実した学生生活を送れているのは、この2つの学校が私の中の『学校』の概念を変えてくれたからです。
日本にも世界にも色々なスタイルを持った学校があって、自分の意思を持って行きたいと思える学校に行くべきなんだと感じました。

なるほど。
まゆさんの3つの異なる学校の経験によって、先生と生徒の関係やものの考え方の違いを実感して、「学校」といっても様々なスタイルがあることがわかったんだね。
僕もそれは初めて気づかされた。

ちなみに、留学などに関して保護者や周囲の方から受けたサポートはある?してもらって嬉しかったことや、嬉しくなかったことがあったら教えて。

両親は留学に関して知識や経験はありませんでしたが、協力的にサポートしてくれました。
中学生の頃、母の仕事が休みの平日、昼間に自宅から少し離れたショッピングセンターに連れて行って貰っていて、その車中で色々な話をしたのを覚えています。学校の事やその時の生活について話すよりも、少し先の将来について会話をする方が気持ちが明るくなりました。

定時制高校から正規留学をする事は少ないケースでしたが、高校では留学後に復学する際のサポートも含めて相談に乗って頂きました。
私の高校は進路相談のスペースや職員室がとてもオープンでいつも先生と生徒が座って「こんなことをしてみたい」と話を共有していたのが印象的でした。

逆にされてあまり好ましくなかった、逆効果なように感じたのは、不登校の生徒に対して「みんな学校で待ってる」と声をかける事です。
部活の部員からの色紙を同級生が自宅に届けてくれて、玄関先で少し話をした事があります。色紙にも「早く体調治して来てね」と書いてあったし、届けてくれた同級生にも同じように言われました。
ですが、教室で私がどういう風に過ごしていたかを見ていた人達に何事も無かったかのように待っていると言われ、結局不安要素はそのままなんだな、行ったところで友達も相変わらず手を差し伸べてはくれないんだなと感じました。

学校の環境が何も変わっておらず、不登校の原因がまだ残っている状況で無理やり学校に行かせるのではなく、自宅を安心して過ごせる場所にしてくれた家族に感謝しています

なるほど、そんな中で、何か日本の社会に伝えたいことはある?

日本の文化はとても特殊であると思います。
協調性を重んじる文化は個性を認めないこともあり、謙遜の文化が自信を持つことを妨げているとも感じます。伝統的に守られてきた日本特有の感性が良くも悪くも現代に色濃く残っているのでしょう。この文化を全員に当てはめようとするのではなく、個々を認め合い尊重出来る社会になって欲しいです。

海外と比べると日本は国籍のダイバーシティ(多様性)も狭い為、一つの文化が「正解」として存在していて、日本人の特質上そのメインストリームに従うべきであると考えがちですが、実際世界の国々ではいろんな人種や文化が共存しているのが当たり前です。
また、日本の社会ではレールに忠実に沿う事が求められると思いますし、不登校という経験はそのレールから外れてしまう出来事かもしれません。ですが、違う道を進む選択肢は沢山あります。
不登校や学校に行きにくいと感じている学生が増えて続けている今、彼らが必要としているのは多様性のある開かれた環境の新しい学校と社会の形であると思います。

ありがとう。
最後に、現在不登校で悩んでいる人にメッセージがあったらお願いします!

不登校という難しい体験をして学校から離れる時間を持った皆さんには、それを後悔しないような経験をして自分らしさを見つけて欲しいです。
私はたまたま海外留学という経験に救われましたが、海外に行くことに限らず、もし余裕ができたら自分が好きなことを極めてみたり、学校以外での交流を持ってみると良いと思います。

学校は社会の縮図だと聞きますが、私はそうは思いません。違う場所に行けば違う世界が広がっています。私は不登校にならなかったら訪れることも無かったであろう場所で、沢山の人に出会い、新しい自分にも出会いました。
自分が好きな自分になるために挑戦し続ければ、いつか振り返った時に不登校の経験さえも人生の財産になると信じています。

不登校である時期に自分と向き合うことで、新しい自分、新しい世界を見つけたんだね。

最後に、まゆさんは留学生活についてブログを書いているみたいだぞ。アイルランドの興味深い生活についても発信しているから、要チェック!

ブログは留学情報を発信するのと同時に、不登校を乗り越えてどこまでいけるかという私自身へのチャレンジのように考えています。
不登校を経験後こんな進路に進んだ人もいるんだと、少しでも参考になれば幸いです。

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今日は本当にありがとう!
まゆさんの新しい世界での貴重な経験から僕もたくさん学ぶことがあったよ。

こちらこそ、ありがとうございました!

この記事を書いた人